さっそくですが、あなたはなぜ就職活動をするのでしょうか。もちろん意中の会社に就職するためですね。では、もうひとつ質問です。あなたにとって意中の会社とはどんな会社でしょうか?
あなたは、なぜ“就活”をするのですか
誰もが知っている有名企業であれば、自分の時間を確保しながら安定して働けるのではないか。そう思う人は、意外と多いのではないでしょうか。
これまでの就職活動であれば、このような考え方で、問題はなかったかもしれません。しかし、時代は確実に変わってきています。誰もが知る有名企業、業界自体は好調にもかかわらず、変化の波にのまれ、赤字転落、事業売却、事業所閉鎖…こんなニュースを、最近よく見ませんか?
いまは“亜流の時代”といわれています。アイデアあふれる商品や作品であっても、すぐに模造品や
、言葉は悪いですがいわゆる“パクリ”というような商品が生まれ、あふれていく。このような時代において、企業の規模や過去の栄光、ヒット商品はあまり意味をなしません。先にお話したように健全な経営が続かない企業は、この部分の意識が希薄だったのではないでしょうか。
だからこそ、これから就職しようと思っているみなさんに、知っておいてもらいたいことがあります。それが“就社”と“就職”の違いです。
会社に就くのか、それとも職に就くのか
“就社”とは、会社に就くということ。たとえば、公務員などの安定性や、有名企業であるというネームバリュー、もしくは給与体系や福利厚生などの会社そのものの条件によって、就職先を選ぶことです。ひと昔前までは、このような就社という考えは、かなり多数派だったかもしれません。
そして、“職種”で選ぶのが“就職”です。会社ではなく、どんな仕事ができるのか、判断軸は仕事。自分が明確にどんな仕事をしたいかを知っていれば、まずその仕事ができる会社はどこなのか、という視点で就職活動をすることになります。つまり、入社後の仕事のそのものが何か、どんなスキルや能力が活かせるか、または身につくかが問題になってくるのです。
このように比較すると、一見、“就職“は自分のやりたい夢を叶えるために、安定性はあまり考慮しないように聞こえるかもしれません。しかし、そうではありません。自分のやりたい仕事に就き、そのスキルや能力を伸ばすことができれば、万が一会社が倒産するようなことがあっても、身に付けた自分の能力で、再就職できる可能性は多いに高まります。
つまり、“就職”志向も、実は将来の安定につながるのです。むしろ、この“亜流の時代”において安定を望むなら、こちらの方がより確実な選択肢といえるかもしれません。
自分の特性を知り、将来の姿を想像してみる
では、そうした“就職”活動を成功させるには、どんな準備が必要でしょうか。そのためには、まず自分の“特性”を知ることです。
たとえば、「自分のつくったものを直接ユーザーに評価されたい人」や「新しい技術や知識への好奇心が高い人」は、“設計”という仕事が合うかもしれません。設計は、実際に市場にでる商品づくりにかかわることができますし、技術や知識に対する好奇心が高ければ常に進化の激しい技術の習得も苦にならないでしょう。
また、「ひとつのことに粘り強く取り組むのが得意な人」は、ひとつの研究テーマが実を結ぶのに時間を要する“研究開発”が向いているかもしれません。このように、自分の“特性”を知ることで自分がどんな分野で力を発揮できるのかを知ることが出来ます。
加えてその職種は、将来どのようなキャリアを積んでいけるか、キャリアパスを想定しておくことも大切。設計なら、キャリアを積むとプロジェクトリーダーを任されるのが一般的ですが、その中でも「プレイングマネージャーとして設計を続ける道」もあれば、「マネージメントに徹するという道」もあるでしょう。
自分がどのような道で、どのような姿やスタイルで仕事をやっていきたいか。そういったことを想定しておくことで、会社を決める重要な要素になります。やりたい仕事があれば、ぜひその道で長く携わっている身近な人に話を聞いてみるのもいいでしょう。
ご参考までに、当社で仕事をしている社員の声は、
あなたの未来に続く“就職”活動を!
ここ数年の調査では、3人に1人が入社3年以内に会社を辞めているというデータもあります。
これは現在の学生の就職活動が“就社”に意識が向いてしまって、入社した会社で何を行い、どんなスキルを身に付けるのかという本当の意味での“就職”が、忘れられているからではないでしょうか。
「入社したけどやりたいことと違った」こんな声をよく耳にします。
ぜひ、そうならないよう皆さんには本当の“就職”活動をしていただきたいと思っています。
そのためには活動を始める前に「自分がどんな経験を積み」、「どんなスキルを身につけたいのか」を思い描くことをお勧めいたします。
あなたの“就職”活動が、あなたの未来を輝かせ続けるようなものになるように、私たちは応援しています。