「面接一切なし」
「教授の推薦があれば一発合格」
―週刊東洋経済にも特集される―
こんにちは。セントラルエンジニアリング株式会社 代表の甲賀です。
経団連の中西会長が「経団連が採用面接に関する指針を定め、日程の采配をすることに違和感を覚える」との発言をきっかけに、社内でも新卒採用や大学生活のあり方について、さまざまな議論をかわしてまいりました。
将来の日本を担う人材を育てるという観点から見ると、大学時代の時間の使い方が重要だと考えているからです。
就職活動が大学生活の妨げになってはならない
☑就職活動の期間が年々延びる傾向にあり、インターンを含めると2年以上になること。
☑新卒者の3割が3年以内に離職をすること。
この2点に大きな問題があると考えています。
学生時代の半分という期間を就職活動に費やしながらも、3年以内に離職をする。
これが大学生活の本来のあり方でしょうか。
就職活動も重要ですが、もっと大切なものを忘れていると思います。
それは、勉学です。
学生の本分は学業であり、就職活動が大学生活の妨げになってはならないと私は考えています。
これからの変化の激しい時代に、価値を生み出せる人材としての資質を身に付けるためには、20歳前後の多感な時期の過ごし方こそが大切になってきます。
社会人になって「学生時代にもっと勉強をしておきたかった」と後悔をしないように、学生時代にしかできない学問や部活動、サークル活動、ボランティア活動などができる時間を増やしてあげたい。そのために、就職活動に費やす時間を、減らすことはできないか?
社内で議論をした結果、学生時代は「学業に専念してほしい」という考えから、一つのこたえを用意しました。
一切の面接をしない!
大学の教授から推薦書があれば一発採用する!
これが、当社の学生時代は「学業に専念してほしい」という思いに対するこたえです。
当社は約60年にわたり日本のものづくりに携わり、さまざまな分野の技術開発支援をはじめ、自社製品によるプロダクト開発をしてきた豊富なノウハウがあります。
だから理系学生の場合に限りますが、教授からの推薦書があれば面接なく即採用でき、学生は選考のために時間を費やすことなく、卒業まで学業に専念できるようになるのです。
私がこの発表をしたとき、社内の意見も分かれました。
面接をしない企業などありえない!
面接をしないと人材のレベルが下がる!
など、否定的な意見もありました。
そもそも学生が、採用試験において面接がないことを本当に望んでいるのか?
果たして、そのような考えを受け入れてもらえるのだろうか?
私はその答えを知るために、
推薦で面接を免除する企業の評価について、インターネットによる市場調査を実施しました。
結果は、下記の通りです。
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理系学生は、
負担が軽減され、学業・研究活動に専念できるイメージを持たれ、エントリー意向は7割。
理系教授は、
就職活動を早期に終わらせ、学業や研究活動に専念できることはポジティブ。
しかし、企業とのミスマッチ防止をするのに面接実施を推奨のため、推薦意向は5割。
現状のスケジュールでは学業に専念できると思っているのは、学生4割。
教授は1割半ばに留まる。
新しいスケジュールは、就活が長引くと思われており、学業に専念できるイメージもない。
調査委託先:マクロミル
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以上が、市場調査の結果です。
私は「こんなにも就職活動が学業の負担になっていたのか」と愕然とすると同時に、大変申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
当社も毎年1500名以上の学生がエントリーし、説明会、各種イベント、面接を3回行っているからです。
「これが当たり前だ」
「これで良いんだ」と、思い込んでいました。
これから社会に出る学生が生きていく時代は、今とは到底違うものになることは想像に難くありません。2030年までにはAIやロボットが台頭し、単純な作業などは、どんどん人間と置き換わっていくでしょう。
これからのAI時代に向けて、今、何をするべきなのか?
また、今、何をするべきではないのか?
学生はもとより、保護者、学校関係者、経営者の方々に、このブログが、大学生活のあり方や就活のあり方、自分の人生を考える一つのきっかけになっていただければうれしい限りです。
らしーくプロジェクト始動
「就職活動が、こんなにも学業の負担になっていたのか?!」
この現状を目の当たりにし、「私たちにできることは何かないか?」
数か月の間、模索し、ひとつのキーコンセプトにたどり着きました。
それは、「自分らしく」です。
自分らしくありたい
自分らしく生きたい
自分らしく働きたい
それは、「すべての人間の願いではないか?!」
一番大切なのは、自分らしく働ける場所があること。
つまり、「当社で働きながら、天職を見つけるサポートをすることが、社員にできることであり、使命ではないか?」と考えるにいたりました。
天職を見つける中で、転職という考えもありますが、私たちはその転職支援も視野に入れています。
企業が自社社員の転職をサポートするというのはおかしいという意見もありますが、私は決しておかしいとは思いません。
キャリアチェンジが当たり前になった昨今、定年まで一社で働き続けるという価値観は失われつつあります。
たとえば、当社に入社して3年後に自分のやりたい仕事、自分の行きたい会社に転職し、そこで天職がみつかれば、それもありということです。
もちろん、転職は必然ではありません。
当社で天職を見つけてもらいたいのですが、一番大切なのは、一人ひとりが天職を見つけられるように支援をすること。
つまり転職を含めてサポートすることが、当社の社会的使命だと考えるに至りました。
就職してから3年後、10年後、20年後も「じぶんらしく」働き続けられること。
それが、私たちの考えるゴールです。
そのゴールを目指す計画として、「らしーくプロジェクト」をスタートします。
「らしーく」とは、キーコンセプトの「自分らしく」から名付けました。
現在、東京秋葉原にあるセントラルエンジニアリンググループの研修施設「A-LABO」は、「あしたのじぶんけんきゅうじょ」としてリニューアルオープンします。
この「らしーくプロジェクト」の成功には、A-LABOのハードとソフトの一新が必要不可欠です。
「あしたのじぶんけんきゅうじょ A-LABO」は、自己理解・自己研鑽・動機形成・コミュニケーション・専門知識の探求といった、明日の自分を創造するために必要な要素を身につけることができる、今までにない次世代型の研修施設に生まれ変わります。
研修プログラムも学生向けに3つの「じぶん創造プログラム」を用意。
1つ目は、「自分とは、生きるとは、働くとは」をテーマに、自動車や航空宇宙、プラント重工業、産業機械や電気情報通信、建築土木設備など、さまざまな業界の方による講演や交流会を通じて職業観を醸成させ、自分らしく働ける世界を発見してもらう「職業観醸成コース」です。
就職活動をしないとなると社会を知る機会も減るでしょう。それをカバーするのが職業観醸成コースです。このコースの中で職業観を醸成させ、自分らしく働ける世界を見つけてもらいたい。職業観や仕事に対するリテラシーを得るためにも、多くの学生に参加してほしいと思います。
2つ目は、たとえば技術士・機械設計技術者試験・電気主任技術者・無線従事者試験総合無線通信士・ITストラテジスト試験など、難易度が高い資格取得を目指す「資格取得コース」です。
3つ目は、不安定で、不確実なVUCA(ブーカ)ワールドに入ってからの昨今、日本には開拓者たるリーダーシップが取れる次世代の若手人材が強く求められています。
そうした次世代を担える強いマインドをもった若手人材の育成を目指すのが「起業家コース」です。起業家にお越しいただき、なぜ起業をしたのか?起業での苦労話やこれから起業する若者に向けて、そのマインドやマーケティングなどをレクチャーしていきます。
優秀な学生にはエンジェル投資家になることも想定していますし、将来的にはグループ企業の経営を担ってほしいとも思っています。
その他にも、思考力や読解力、表現力や伝える力、プレゼンテーションスキル、問題解決力なども学べるようにしていきたいと考えています。
とくにAI時代に対応できるような、自ら考え、自ら行動できる自立型人材を育成していくことが当面の目標ですね。
最後に
就職活動と学業の両立が難しいと感じている理系学生をサポートするためにも、これまで多くの大学関係者と構築してきたリレーションを生かし、よりよい仕組みを作っていきたいと考えています。
すべての社員が自分らしくあり、自分らしく生き、自分らしく働き続けられるようにすること。
それが「らしーくプロジェクト」の存在価値であり、当社の社会的な意義だと思っています。
将来、日本で、世界で活躍する一流のエンジニアたちを、この「らしーくプロジェクト」から輩出していくことが、わたしの目標です。
当社1社の取り組みでは就職活動のあり方を変えていく力には成りえません。
こうしたチャレンジにご賛同いただける大学生、学校関係者、保護者、企業経営者の方々を一人でも多く増やしていければと願っています。
当社の挑戦はまだまだ始まったばかりですが、これが本来の姿であると私は信じています。
ご賛同いただける方々と小さいながらも大きな一歩を歩み始めることができれば、と期待しています。あなたに天職が見つかることを心より願っています。
※週間東洋経済2019.04.01発売 TheVisionより抜粋編集
自分らしくありたい
自分らしく生きたい
自分らしく働きたい
それはすべての人間の願い
自分らしさを見つける
Laseek Project
さあ、自分らしさを見つける
冒険に出発しよう!
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当社はプライバシーマークを取得しており、ご入力いただいた個人情報はプライバシーポリシーに基づき、厳正に管理します。平成28年12月6日〜平成30年12月5日 【認定番号】第10861079(06)号
まとめ
☑学生の本分は学業である。
☑就活期間が年々延びる傾向にあり、インターンシップを含めると2年以上になること。
☑新卒者の3割が3年以内に離職をすること。
☑就職活動が大学生活の妨げになってはならない。
☑理系学生には教授の推薦書があれば、面接なしで一発採用する「面接なしコース」を用意。
☑じぶん創造プログラムとして、職業観醸成コース・資格取得コース・起業家コースを用意。
☑天職を見つけるサポートをすることが「らしーくプロジェクト」の社会的使命。
よくある質問
Q.じぶん創造プログラム(職業観醸成コース、資格取得コース、起業家コース)は学生時代に必ず受講しなくてはならないのでしょうか?
A.いいえ、違います。あくまでも受講は任意です。大学の授業や研究を最優先にしてください。その中で興味のあるものを受講いただければと思います。
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Q.就職活動をしないと職業観が身につかないと思いますが。
A.はい、その通りだと思います。就職活動をしないと社会を知る機会が減ることになるでしょう。それをカバーするために職業観を醸成するコースを用意しています。
さまざまな業界の方による講演や交流会を通じて職業観を醸成させ、自分らしく働ける世界を発見してください。
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Q.内定者だけが、じぶん創造プログラムを受講できるのですか?
A.いいえ、違います。当社の社員はもちろんのこと、「らしーくプロジェクト」の理念に賛同していただければ、他社の内定者や社会人も「A-LABO」をご利用いただけます。未来の自分と向き合う場所として、多くの学生や社会人に利用してほしいと思います。
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Q.とても興味がありますが、教授から推薦書をいただくことができません。その場合はどうしたら良いでしょうか?
A.ご興味をもっていただきましてありがとうございます。選考なしで入社をするためには、教授からの推薦書の提出を必須としています。推薦書の提出をいただけない場合は、大変申し訳ございませんが、選考ありのコースでお願いします。一次、最終の2回の選考ですので、ご了承ください。
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Q.一生同じ会社で働きたいのですが、3年後には転職をしなければならないのですか?
A.そんなことはありません。当社の中で天職を見つけ定年まで働いている社員もいます。
あなたに合った天職を見つけていただくことが「らしーくプロジェクト」の目的です。
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Q.将来、自分の行きたい会社に転職できますか?
A.じぶん創造プログラムを受講することで、自分らしさが見つかり、生きる、働くとはどういうことかがだんだんと明確になっていきます。もしかしたら、今と同じ価値観かもしれませんし、まったく違うものになっているかもしれません。大切なことは、それを見つける一歩を踏み出すこと。私たちは、あなたに合った天職が見つかるよう全力でサポートします。いっしょにがんばりましょう。
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Q.配属はどのように決めるのでしょうか?
A.本人の意向や適性を踏まえ配属を決めています。11月頃から配属に向けた面談を行い、ミスマッチを起こさないよう最善の配慮をしながら決定をしています。
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Q.「らしーく」とは、どういう意味なのですか?
A.自分らしくありたい、自分らしく生きたい、自分らしく働きたい。
「じぶんらしく」は、すべての人間の願いなのではないかとの思いから、「らしーく」と名付けました。
アルファベットではLASEEKと綴り、LAはA-LABOを、SEEKは英語で探すという意味です。
「A-LABOで自分らしい天職を探そう」。そんな想いを込めてネーミングをしました。
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Q.なぜ「あしたのじぶんけんきゅうじょ」は、平仮名なのですか?
A.日本人の場合、生まれてはじめて覚える文字はひながなです。幼少期のあなたは何にも染まっていない本来の「じぶん」だと思います。その原点に立ち戻り、これからの将来を見つめてほしい。そういう想いを込めて、すべての文字をひらがなにしました。
自分らしくありたい
自分らしく生きたい
自分らしく働きたい
それはすべての人間の願い
自分らしさを見つける
Laseek Project
さあ、自分らしさを見つける
冒険に出発しよう!
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